「主体性があって、自発的にやる子」を育てる環境

同校の創立者であり、マネジメントに携わる森 尚さんは、会社員時代の海外勤務を経て、北海道・函館市に移住した際、函館の現状に危機感を抱いたのだそう。大好きな函館に少しでも貢献したいという想いから、2016年9月、森さんはプリスクールの開校を決意します。

「函館市は、全国で最も魅力的な街1位に選ばれるような都市でありながらも、人口減少が著しく、若い人がどんどん札幌や本州に出て行っている状況なんですね。
また、函館市は『国際観光都市』と自ら宣言し、海外から観光客を呼ぼうと活動していますが、実際のところ、函館で英語を話せる人は少ない。
そこで、大好きな函館のために何かできないか?と考えたところ、バイリンガル教育を通して、函館から世界に羽ばたいていけるような人物や、函館に雇用が増やせるような人物を育てたいと思いました。英語を学ぶことって、世界が広がることですから」(森さん)

同校が目指すのは「主体性があって、自発的にやる子」を育てること。そのため、自分で考え、表現し、行動する能力を育むための環境が徹底されています。
たとえば、同校では宿題も「希望制」。宿題をやりたいと言った子に対してしか、宿題は出されません。ですが、宿題を希望する子どもは全員なのだそう。

子どもたちが宿題を希望する理由のひとつとしては、同校が縦割りのクラス編成になっていることが挙げられます。
年長の子どもが宿題を持って帰る→年少の子どもが真似をして宿題を希望する→年長の子どものモチベーションが上がるという、グッド・サイクルができているのです。
また、子どもたちは、自分で宿題を希望したことを理解しているので、きちんと宿題をやるようにもなります。

「私たちは強制はしません。子どもに何かを期待したり、何かを無理強いすることは良くないと、考えているからです。
私は、無理やり英語を習わされ、英語が嫌いになってしまった子どもたちをたくさん見てきました。
親が英検合格という目標を強制的に掲げ、子どもに期待しても、子どもが嫌々やる限りは身につきません。
私たちは、あくまでもきっかけを与えるだけ。自発的にやるように仕向けるのです。3~5歳の時期は、楽しい!やってみたい!とういう気持ちを導いてあげることが大事だと思っています。
もう少し年齢が上になったら、どうしても頑張らないといけない時が必ずある。その時に頑張ればいいと思うのです」(森さん)

また、スクール内はオールイングリッシュ。年長の子どもたちが英語を話す姿を真似して、年少の子どもたちも英語を話すようになります。
このような相乗効果によって、英語が初心者の子どもでも2〜3ヶ月で英語を話すことができるようになるのです。

常識にとらわれず、斬新な発想を取り入れているスクール

同校の一番の特徴は、常識にとらわれず、斬新な発想を取り入れていること。

まず、同校では、市販のテキストブックや、ホワイトボードは使いません。
使うのは、パソコン、プロジェクター、電子黒板、電子ペン。同校では、海外の教育教材をパソコンに取り込み、大画面のプロジェクターで教材を映しながら、電子ペンで映像に文字を書き込むやり方を取り入れています。

これは森さんの海外勤務の経験が活きたのだそう。
「海外で仕事をしていた頃、大きなプロジェクターを使うことの効果を実感していましたし、プレゼンのうまいやり方も学びました。もし私が教育業界出身であれば、今までのやり方を踏襲していたでしょうし、新しい発想を持つのは難しかったかもしれません」(森さん)

同校のカリキュラムは子どもの視覚や聴覚に訴えるやり方であり、歌や踊りも多いので、子どもたちは遊びながら学ぶことができます。そして、このやり方だと子どもたちが注意散漫にならず、教材に集中して取り組めるのもポイントだとか。

同校の教育方針は「Education through Exploration & Experience(探検・経験を通じての教育)」。
この方針は、室内で行うカリキュラムだけでなく、屋外学習にも取り入れられています。
たとえば、同校では農地を借り、土いじりの時間を設けています。子どもたちは、自分たちで野菜・果物を栽培し収穫することで、さまざまなことを学んでいます。
また、スクールバスでお出かけすることも多く、子どもたちは自ずと好奇心旺盛になっていきます。

斬新な取り組みは、カリキュラムだけではありません。
『ハッピードル』というスクール内紙幣を発行しているのも、同校のユニークなポイントです。
同校では、宿題をやってきたらハッピードルがもらえる仕組みになっています。そして、ハッピードルが貯まれば、スクール内にあるガチャガチャマシーンを回したり、景品と交換することができます。

「人間ってモチベーションを上げるためのスパイスが必要だと思うのです。ハッピードルで交換できるのは簡単なおもちゃですが、上の子がお金をためて、面白そうなものを手に入れているのを見ると、下の子たちも欲しくなって頑張ります。また、ハッピードルをたくさん貯めて、さらに良いものを貰う子どももいる。
また、数かぞえや、お金の計算の取っ掛かりにもなります。お金の大切さを実感でき、お金を使うことの社会勉強には良いかと考えています」(森さん)

保護者目線のサービスやケアが手厚いことも、同校の魅力ではないでしょうか。
同校では、保護者のみアクセスできるWebサイトに、写真を毎日100枚以上アップロードしています。なんと、ダウンロードは無料です。
子どもたちの様子を気にする保護者への配慮というのはもちろん、子どもたちにとっても、「ネイティブと戯れる写真は、将来いい思い出になる」という考えから、このようなサービスを提供しているのだそう。

同校では、「Happy English House」というスクール名の通り、子どもたち、保護者、講師・スタッフ、みんながハッピーで過ごせるための取り組みが日々なされているのです。

学校名Happy English House
住所北海道函館市美原1-29-19-2
電話070-200-56789
公式ホームページhttps://www.happy-english-house-hakodate.com/
フィロソフィー
受け入れ年齢2歳〜6歳
授業時間9:30〜13:25
昼食とスナックスクールランチ・お弁当
サマーキャンプなし